カーポート・テラス屋根材、日光透過力の実力調査【実証実験・YKKAP】

屋根を付けるとどれぐらい暗くなるのか心配な方へ、エクスショップが屋根材を並べて照度実験して実力値を確かめてみました。テラス屋根・カーポート・バルコニー屋根などは屋根材の色によって大きく性能も見た目も変化します。何度も取り付け交換が難しい（費用も掛かる）ので、メーカーさんより発表されている光の透過率について夏真夏に確かめてみました。ぜひエクステリア選びの参考に、屋根材の採光ぐらいをご確認下さい。(バイヤー山田)

 

■そもそも使用されている屋根材の素材について

昨今のカーポート・テラス屋根・バルコニー屋根などの屋根材は、ポリカーボネート板が採用されています。有害な紫外線をほぼ100％カットし、ガラスの200倍の強度で従来品のアクリル板の20倍の強度といわれます。透明性が高く、対候性に優れ過酷な屋外環境に適した素材です。従来品に比べ明るさを保つことができるようになりましたが、実際の実力値について、各個人の主観に基づく明るさではなく照度計による「Lux（ルクス）」でのご報告です。

 

 

■屋根材のそれぞれの明るさを示す照度（Lux・ルクス)とは？

光に照らされた面の、明るさの度合を表す単位です。同じ明るさでも環境や個々人により明るい⇔暗いが変わりますので数値化したデータにてご報告いたします。照度計はamazonで購入、スマートフォンアプリなどでも照度計測ができるものがあります。ブログ最後に実際に数値を公表していますのでどれぐらいの明るさになるのか、ご自宅のお庭でチェックしてみてください。

 

 

■カーポート・テラス/バルコニー用屋根材の比較実験

１．均一に日光が当たるよ屋根材をセッティングする専用の台を用意。
２．さらに、屋根材に日光が良く当たるように真南に向け計測。
３．YKKAP 熱線遮断タイプを含む屋根材全５色を用意＋折板などの完全遮光タイプはベニヤ板で再現。
４．照度計を用い、人の主観により明るさを数値化、どれぐらいの差が発生するのかを数値確認。

 

 

 

計測日時：2018 年 8月 11日(土) 14時スタート
計測場所：兵庫県神戸市西区（某所）
計測天候：晴時々曇り外気温:３２℃

 

 

■屋根材のそれぞれの明るさについて計測してみる

実際にカーポート屋根材の明るさを計測してみた結果は下記の通りです。

 

▽ポリカーボネート板　アースブルー[2A]377Lux（ルクス）

▽ポリカーボネート板　トーメイマット[2F]763Lux（ルクス）

▽ポリカーボネート板　スモークブラウン[2C]367Lux（ルクス）

▽熱線遮断ポリカーボネート板　クリアマット[3B]578Lux（ルクス）

▽熱線遮断ポリカーボネート板　アースブルーマット[3J]201Lux（ルクス）

【参考】　完全遮光110Lux（ルクス）

【参考】　青空1024Lux（ルクス）

メーカーが公表している数値は下記の通り。試験器具や試験方法が同一ではありませんので若干数値に相違がありますがおおよそメーカーの記載の数値に近いし数値が算出されました。そこからさらに日向と日陰を比較して屋根材がどれぐらいの実力なのか換算した指標を算出しました。

 

 

■全屋根材の計測が完了し、結果は以下の通りです。

直射日光の明るさを100点としたときのそれぞれの点数は下記の通り

▽ポリカーボネート板
アースブルー　　　37点
トーメイマット　　75点
スモークブラウン　36点

▽熱線遮断ポリカーボネート板
クリアマット　　　56点
アースブルーマット20点

屋根をつけることで多少暗くなる形にはなりますが、マット系の屋根材は光を透過するよりも屋根材自身で乱反射させ、屋根全体が優しく明るく照らしてくれる印象でした。明るさを重視する場合は、「ポリカーボネート板 トーメイマット」もしくは「熱線遮断ポリカーボネート板 クリアマット」の2択です。

 

 

■隣家の照り返し・土間の照り返しなど屋根材がすべての明るさを決めるわけではない。

完全に日陰になったところでも約10%ほどの光量があります。隣家や土間の照り返しなどで明るさを確保できる場合もあります。また西日などはまた数値が変わってくるかもしれません。現場調査時には屋根材のサンプルをお持ちしますのでパソコンやスマホの画面で見たときの印象と現物を見たときの印象が異なります。